腎臓の働きと守り方|亡き知人の最後の言葉と、陸上部だった僕の話

エッセイ・気づき

僕は「腎臓を意識して生きる」と決めました

前々回のブログで、知人が亡くなったことをお伝えしました。
あのあと、思い出したことがあります。

亡くなる3日前、別れ際に、その人が言った言葉です。
「腎臓を大事にしてね」
そのとき僕は「そっか~腎臓か~」と言って、そのまま流していました。

でも、ときとして、言葉はメッセージとして残ります。
その人が、亡くなる3日前に、どんな思いで伝えてくれたのか。

それは、わかりません。
しかし僕は、この言葉を受け止めると決めました。
今日は、その理由を、順番に書きますね。

腎臓は、静かに働き続ける「沈黙の臓器」だから

腎臓は、背中側の腰の少し上に、左右ひとつずつある臓器です。
大きさは、にぎりこぶしくらい。小さいのに、毎日休まず働いています。

主な仕事は、次の5つです。

  1. 血をきれいにする。いらないものをこして、おしっことして出します。
  2. 水と塩のバランスを整える。
  3. 血圧を整える。
  4. 血をつくる指令を出す。赤い血(赤血球)をつくるよう、ホルモンで伝えます。
  5. 骨を強くする。ビタミンDを、体が使える形に変えます。

腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。
悪くなっても、はじめのうちは、痛みやつらさがほとんど出ないからです。
そして、いちど弱った腎臓は、元の元気な状態に戻りにくいと言われています。
日本腎臓学会などの資料では、慢性腎臓病(CKD)の人は、大人の約8人に1人とも言われています。

では、腎臓を怠ると、どんなサインが出るのでしょうか。

  • 足や顔のむくみ
  • 疲れやすい、だるい
  • おしっこが泡立つ、色が濃い、赤っぽい(血尿)
  • 夜中に何度もトイレに起きる
  • 血圧が高くなる
  • 息切れ、貧血っぽさ、食欲がない、吐き気
  • 体のかゆみ

さらに進むと、透析(機械で血をきれいにする治療)が必要になることもあります。

ただ、早いうちは症状がほとんどありません。

気になることがあるときは、早めに病院で相談してください。

陸上部だった、中学1年の僕

僕が腎臓を忘れられないのは、中学1年のときの出来事があるからです。

僕は陸上部で、学年でも3番目くらいに足が速い選手でした。
入部してすぐにレギュラーになり、リレーカーニバルに出ることも決まっていました。

ところが、血尿が出て、すぐに入院。
1か月入院しました。大会の日は、ベッドの上でした。
「1か月は何もできない」という焦りで、胸がいっぱいでした。

退院してからも、1年半のあいだ、運動ができませんでした。
僕は、マネージャーになりました。
同級生が、どんどん速くなっていく。それを横で見ている。
情けない自分と、孤立感でいっぱいの自分が、そこにいました。
それが、僕の中学時代でした。

大人になって、忘れたつもりでいました。
でも、あの人の一言で、あのころの気持ちが、ぐっと戻ってきたのです。

今日からできること、そして僕の決意

腎臓を守るのは、むずかしいことではありません。毎日の小さな習慣です。

  1. 塩分をとりすぎない。 1日の目安は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
  2. 水分をこまめにとる。 少しずつ、何回かに分けて。
  3. 血圧と血糖を整える。 腎臓を傷める大きな原因になります。
  4. 体重・睡眠・運動・禁煙。 生活の土台を整えましょう。
  5. 痛み止めなどの薬を、自己判断で長く飲まない。 医師や薬剤師に相談を。
  6. 年に1回は健診を受ける。 尿検査と、血液検査の数字(クレアチニン、eGFR)を見ます。

あのとき、走れなかった1年半。
今こうして体を動かせることが、どれだけありがたいか。
腎臓は、その毎日を、静かに支えてくれています。

「腎臓を大事にしてね」
あの人が残してくれたメッセージを、僕は、聞き流さずに受け止めます。

腎臓を意識して生きる。
笑って、よく眠って、整った食事をとって、年に1回は数字を見る。
それが、あの言葉への、僕の返事です。

みなさんは、最近、健診の数字を見ましたか?
今日が、腎臓に「ありがとう」を言う日になればうれしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました