こんにちは。笑いヨガ講師の山下なおしです。
最近は、友人、知人、素晴らしい人たちに恵まれて、
本当に感謝しかありません。
今日は、先日床屋さんで聞いた話から、ぼくが考えたことを書きます。
床屋さんで聞いた、ある男性の話
ぼくは月に1回、同級生のKさんがオーナーをしている床屋さんに行っています。
先日、そこでKさんのお客さんの話を聞きました。
ここでは「Aさん」とします。
Aさんは今、50代です。
20代のときに病気で目が見えなくなりました。
うっすらは見えるそうですが、まわりの人と同じように働くことはできず、
今はご両親と暮らしています。
そのAさんに、朗報がありました。目が見えるようになる治療法が見つかったのです。
ぼくは「よかったね~」と言いました。
でも、話はそこで終わりませんでした。
Aさんは、迷っているというのです。
なぜ、迷うのか
Aさんは今、障害年金などの保障を受けて、生活に困っていません。
毎日、ゲームをしたり、ぼ~っとしたりして過ごしています。
もし目が見えるようになったら、その保障がなくなるかもしれない。
50代で正社員になるのはむずかしい。
今まで働いた経験も少ない。
社会に出て、うまくやっていけるだろうか。
それなら、見えないまま保障をもらって暮らすほうが、
楽なのではないか。
Aさんは、そう考えているそうです。
ぼくは、この話を聞いて、胸がぎゅっとなりました。
ぼくの正直な気持ち
たった1回の人生です。目が見えれば、きれいな花も見られます。
素敵な人にも出会えます。
行ける場所も増えて、人生の楽しみが広がると思います。
でも、同時にこうも思いました。
ぼくはAさんではありません。
何十年も、見えない世界で生きてきた人の怖さや不安は、ぼくにはわかりません。
「見えたほうがいいに決まってる」と言うのは、かんたんです。
でも、それはAさんの人生を生きていない人の言葉です。
だから、最後は本人が決めていいと思います。
そのうえで、ぼくが気になったことが、ひとつあります。

「見えたら、保障が全部なくなる」は本当?
Aさんは、見えるようになったら保障がなくなる、と考えています。
でも、本当にそうなのでしょうか。
ぼくは年金の専門家ではありません。
ですから、ここに書くのは一般的な話です。
くわしい条件は、人によってちがいます。
障害年金は、体の状態で決まる年金です。
見えるようになって、障害の程度が軽くなれば、
年金の等級が見直されることがあります。
減ったり、止まったりする可能性もあります。
ただ、「見えるようになった、その日にゼロになる」とは限りません。
年金には、決まった時期に診断書を出して、
状態を確かめる仕組みがあります。
見え方がどこまで良くなるかも、人によってちがいます。
つまり、Aさんの頭の中の「全部なくなる」は、
まだ決まったことではないかもしれません。
思いこみのまま決めてしまうのは、もったいないと感じました。
ほかにも、支えてくれる仕組みがある
お金のことで言えば、障害年金のほかにも、次のようなものがあります。
条件や内容は人によってちがうので、くわしくは市の窓口で聞いてください。
- 身体障害者手帳(見え方によって、等級が決まります)
- 税金の控除や、交通機関の割引
- 障害福祉サービス
- 重い障害のある人のための手当(条件があります)
そして、働くことを助けてくれる仕組みもあります。
- 就労移行支援(働くための練習や、仕事探しを手伝ってくれます)
- ハローワークの、障害のある人向けの窓口
- 障害者就業・生活支援センター
- 障害者雇用という働き方
「いきなり正社員」でなくてもいいのです。
少しずつ、できることから始める道もあります。
相談先は、市の障害福祉課、年金事務所、
年金のことにくわしい社会保険労務士などです。
まずは、治療を受けるかどうかを決める前に、聞いてみるだけでもいいと思います。
お金って、何だろう
この話を聞いて、ぼくは「お金って、何だろう」と思いました。
お金があれば、安心です。
それは、まちがいありません。
ぼくも、お金は大切だと思っています。
でも、安心と楽しさは、ちがうものだと思います。
安心は、守ってくれます。楽しさは、人を動かします。
もし、Aさんが見えるようになって、
新しい仕事をしたり、新しい人と出会ったりして、
「前の暮らしのほうがよかった」と思うことも、あるかもしれません。
それも、本当だと思います。
だれにも、先のことはわかりません。
だからこそ、「迷っている」ことは、わるいことではありません。
迷うのは、まじめに自分の人生を考えているからです。

迷っている人に、ぼくたちができること
もし、まわりに迷っている人がいたら、ぼくはこうしたいと思います。
- 「こうしたほうがいい」と、押しつけない
- まず、気持ちを最後まで聞く
- 思いこみかもしれないことは、いっしょに調べる
- 相談できる場所を、教える
- どちらを選んでも、「あなたの人生だね」と言う
決めるのは、本人です。
でも、ひとりで決めなくてもいいのです。

まとめ
目が見えるようになるのに、迷う人がいます。
それは、おかしなことではありません。
長い年月、その暮らしで生きてきたからです。
ぼくは、Aさんに会ったことがありません。
だから、どちらを選ぶのが正しいのか、ぼくには言えません。
ただ、この話を聞いて、ひとつ大切なことに気づきました。
それは、迷っているときほど、
「まだ決まっていないこと」を「もう決まったこと」
だと思いこんでしまいやすい、ということです。
「見えたら全部なくなる」と思っていても、
調べてみたら、ちがう答えが待っているかもしれません。
人生の可能性は、お金だけでは決まりません。
でも、お金の心配が小さくなれば、一歩ふみ出しやすくなります。
だから、まず聞いてみる。調べてみる。
それが、最初の一歩だと思います。
これは、Aさんだけの話ではないと思います。
ぼくたちも、何かを選ぶときに
「きっと無理だ」「きっとなくなる」と思いこんで、足を止めていることがあります。
あなたの中にも、「もう決まったこと」だと思っているけれど、
本当はまだ調べていないことは、ありませんか。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


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