紹介料を「いらない」と断った17年前——笑いヨガ講師が気づいた「貧乏マインド」とお金のブロックの正体

人生再起・生き方

17年前、笑いヨガ教室を立ち上げて間もない頃、

整体師として開業したばかりのTさんと出会った。

宣伝してもお客さんが増えない悩みを抱えていた彼女が、

笑いヨガに興味を持って教室に来てくれた。

一緒に声を出して笑い合い、

体をほぐして深く呼吸した。

笑いヨガの解放感を

Tさんも体で感じてくれたようだった。

そしてTさんは、自分の専門知識を惜しみなく持ち込んでくれた。

「腰が痛い」という生徒さんにその場でさっと施術してくれた。

「膝が痛い」「背中がつらい」——

そんな声に応えるたびに生徒さんの顔がほぐれ、

教室の空気はさらに豊かになっていった。

8万円のグッズと、断った紹介料

ところが2〜3回目の来訪から、様子が変わった。

Tさんが姿勢矯正グッズを持ち込み、

生徒さんに紹介し始めた。

「猫背が改善する」「体の痛みが楽になる」——

1本8万円ほどの商品を、教室の生徒さんの半数がその場で購入した。

後日、Tさんから電話があった。

「おかげでたくさん売れたので、紹介料をお渡ししたい」と。

ぼくは断った。「そんないらないよ」と。

当時のぼくは、自分の貯金を削りながら笑いヨガを続けていた。

ポスティングの時に使ったチラシ代金、会場代も全部自腹。

生活はギリギリだった。

本当はお金が欲しかった。

それなのに「お金をもらったら卑しい気がする」

「変なプライドが許さない」——

そんな感覚が頭の中でブレーキをかけた。

謎のプライドと、受け取ることへの深い抵抗感。

今振り返れば、それがお金のブロックそのものだった。

Tさんは、二度と来なかった

そしてTさんは、グッズを売ったあの日を境に、

一度も教室に来なくなった。

最初から道具を売る場所として教室を使っていたのだろうか。

施術で信頼を作り、そこに商品を売り込む——

そういう計算があったのだろうか。

今でも本当のことはわからない。

ただ、その出来事でぼくは深く傷ついた。

人も信用できない、お金も信用できない——

そんな気持ちが、しばらく心に居座り続けた。

しかし今思えば、傷の一部は別のところから来ていた。

本当は欲しかったお金を、

自分で断ってしまったことへの後悔だ。

受け取れなかった自分への、

やり場のない怒りだったのかもしれない。

貧乏マインドとは何か

その後、ブレインセミナー、自己啓発セミナー、引き寄せの本——

さまざまなものに時間とお金を費やした。

しかし変わらなかった。

むしろ状況は悪化していった。

なぜか。観念そのものが変わっていなかったからだ。

どんなメソッドを試しても、

心の底に「自分はお金を受け取ってはいけない」という信念が根を張ったまま。

表面をいくら削っても、根っこが残れば同じことが繰り返される。

貧乏マインドとは「お金がない状態」ではなく、

**「お金を受け取ることを無意識に拒否し続ける思考パターン」**だ。

頑張っているのに豊かにならない人の多くが、

この見えないブレーキを踏んでいる。

独り言が、人生を変えた

転機は、シンプルな方法だった。

毎日、独り言のように口にし続けたのだ。

「私はお金を受け取る許可をする」

「私は幸せを受け取ることを許す」

「豊かさは、私に流れ込んでいい」

最初はぎこちなかった。

「こんなことで変わるのか」という疑念もあった。

でも続けた。声に出すたびに、

少しずつ心の何かが緩んでいく感覚があった。

やがてお金の流れが変わり始めた。

受け取ることへの抵抗が薄れ、

感謝して受け取れるようになった。

チャンスが来たとき、以前のように反射的に断らなくなった。

言葉には力がある。

「受け取っていい」という許可を自分に与え続けることが、

豊かさへの最初の一歩だった。

人に裏切られても、前に進む

Tさんのことを恨んでいるかと聞かれれば、

今はもうそうではない。

あの出来事がなければ、

自分のお金のブロックにここまで

深く向き合えなかったかもしれないからだ。

人を信用して傷つくことがある。

お金に絡んで関係が壊れることもある。

それでも、「受け取ることを怖れて閉じていく」よりも、

「受け取る許可を持ちながら開いていく」ほうが、

ずっと豊かな人生になる。

笑い(ラフター)ヨガを続けながら、今もそれを実感している。

あなたにも、受け取ることへの抵抗が残っていないだろうか。

今日から小さな「受け取る許可」を、自分に与えてみてほしい。

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