前回のブログでは、宮城県の石巻市のことを書いて
今回は、愛知県の石巻の話です。
笑いヨガを始めて、まだ間もない頃だった。
仕事にならない。
お金が減っていく。
このまま続けていていいのか。
そろそろ辞めて、普通の会社員に戻ろうか。
そんな気持ちが、頭の中をぐるぐるしていた。
でも、簡単に踏ん切りがつかなかった。
笑いヨガで誰かの顔が明るくなる瞬間を、知っていたから。
あの喜びを、忘れられなかったから。
石巻山は、私のパワースポットだった
自宅から車で1時間。
愛知県豊橋市にある石巻山。
標高358メートル。
「3・5・8」という数字が入ったこの山は、
私にとって特別な場所だった。
2か月に1回は必ず登っていた。
何か迷ったとき、行き詰まったとき、
ここに来ると何かが変わる気がした。
やめるか、やるか。
その答えを求めて、私は石巻山に向かった。
頂上で、ぼーっと空を眺めた

山道を登りながら、ずっと考えていた。
何かヒントがあるかもしれない。
神様からメッセージが降りてくるかもしれない。
そんな期待を込めて、足を進めた。
頂上に着いた。
そこには、龍の頭の形をした大きな岩があった。
その上に座り、ぼーっと空を眺めた。
風の音だけが聞こえた。
何もなかった。
特別なメッセージも、ひらめきも、何も降りてこなかった。
少し拍子抜けしながら、山を下り始めた。
神社で、見知らぬ男性と出会った
山の麓に、石巻神社がある。
いつものように手を合わせた。
「今日も無事に登らせていただきました」
さあ帰ろう、と思ったそのとき——
境内に、30代くらいの若い男性がいた。
自然に目が合い、挨拶をした。
少し話をするうちに、彼が聞いてきた。
「いま、何をされているんですか?」
正直に話した。
笑いヨガをやっているけど、仕事にならない。
お金も減ってきた。
そろそろ辞めて、普通の会社員に戻ろうと思っている。
すると、その男性が私の目をじっと見た。
静かに、しかしはっきりと、こう言った。
「辞めないでください」
「笑いは祓いです」
「笑いは祓い」聞いたことのない言葉だった

「笑うことで、自分も祓えるし、人のものも祓える」
「特に背中から抜けると思いますよ」
「素晴らしいことをやっています。続けてください」
聞いたことのない言葉だった。
「笑いは祓い」
祓いとは、けがれや悪いものを清めること。
神道の世界では、古くから伝わる考え方だ。
でも笑いと祓いが結びつくなんて、考えたこともなかった。
帰ってから調べた。
すると、笑いの神事は全国の神社に存在していた。
三重県の「笑い祭」、
奈良県の「をかし祭」
大阪府枚岡神社の「お笑い神事」
笑いは、古来から神聖なものとして扱われていた。
笑いヨガは、ただの健康法じゃなかった。
神社で聞いた言葉に、意味があった
あの男性は何者だったのか、今でもわからない。
名前も、連絡先も、聞かなかった。
ただ、神社の境内で、見知らぬ男性から
「辞めないでください」と言われた。
それは偶然じゃないと思った。
頂上では何もなかった。
でも神社を出ようとしたその瞬間に、答えが届いた。
神様は、ぎりぎりのタイミングで動く。
そんな気がした。
帰りの車の中で、新たな決意が生まれた

帰りの車の中は、静かだった。
でも、行きとはまったく違う気持ちだった。
やり続けよう。
笑いヨガを、続けよう。
「笑いは祓いです」
その言葉が、頭の中でずっと響いていた。
あれから17年。
色々なところで笑いを届けてきました。
デイサービスで、80代の女性の両腕が上がった。
石巻市の被災地で、笑いを届けた。
あの日、辞めなくて本当によかった。
あなたにも、もう少しで諦めそうだったけど、
続けてよかったことがありますか?
諦めるのは、いつでもできる。
でも続けた先にしか、見えない景色がある。
今日も、笑って生きていきましょう。
笑いは祓い。
あなたの笑いが、あなた自身を救います。


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