粉々の家に挟まれて、お寺だけが無傷だった|石巻ボランティアで受け取った「神のメッセージ」

人生再起・生き方

3月11日から、3か月が経っていた

あの日から、ずっと気になっていた。

テレビで見る映像。

流される家。

泥の中を歩く人たち。

何かしたい。

でも、何をしてよいのか。

笑いヨガなんか、喜んでもらえるのか。

そんな気持ちが、胸の中をずっとぐるぐるしていた。

そして2011年6月26日。

私は仲間5人と浜松を出発した。

石巻市へ、カレーの炊き出し200人分と笑いヨガを届けるために。

片道13時間の道のりだった。

勇気を振り絞って、車に乗り込んだ

出発は夜中だった、正直、怖かった。

被災した人たちの前で笑いヨガをする。

それが正しいのか、わからなかった。

でも、行かずに後悔するより、

行って感じてこようと決めた。

勇気を振り絞って、車に乗り込んだ。

現地に着くと、まず炊き出しをした。

料理人クマールさんの声も大きく響いた。

大きな鍋でカレーを200人分。

ひたすらかき混ぜ、ひたすら盛り付けた。

そして笑いヨガの時間が来た。

最初は戸惑っていた方々が、

少しずつ笑顔になっていった。

言葉じゃなくて、

声の温度、

表情の変化、

握り返してくれる手の力。

そしてハイタッチ。

そういうものが全部、私の中に入ってきた。

テレビでは絶対にわからない。

現場に来て、初めてわかることがあった。

体は疲れ果てていた。

でも胸の中には、確かな充実感と、

たくさんの学びがあった。

浜松から13時間かけて来て、本当によかった。

勇気を出して来て、本当によかった。

帰り道、Tさんが突然叫んだ

ボランティアを終え、浜松へ向かう帰り道。

5人は静かだった。

それぞれが、この日に出会った人たちのことを思いながら、車に揺られていた。

そのとき、ハンドルを握っていたTさんが急に声を上げた。

「ええ!何これ~!」

前を見ると、そこには信じられない光景があった。

両側の家が、完全に倒壊していた。

粉々になった柱。

崩れた屋根。

散らばった瓦。

それなのに——

真ん中のお寺だけが、ほぼ無傷で立っていた。

車内が静まり返った。

誰も何も言えなかった。

昔の人は「大地の声」を聞いていた

これは偶然じゃない、と思った。

昔の人には、今の私たちが失ってしまった感覚があった。

シャーマンのような存在が、

大地のエネルギーを読み「ここなら大丈夫」という場所を選んでいた。

神社やお寺がその土地の要所に建てられてきたのは、

そういう理由があるのかもしれない。

帰ってからネットで調べると、

同じような記録が全国にあった。

先人の知恵は、本物だった。

誰もが一度は思う疑問

でも同時に、こんな疑問も浮かんだ。

神がいるなら、なぜこんな悲劇を止めなかったのか。

家族を失った人がいる。

家を失った人がいる。

故郷を失った人がいる。

私にはわからない。

簡単に答えを出せるような問いじゃない。

でも、私が長年尊敬している斎藤一人さんの言葉が、ずっと頭にあった。

「感謝が足らないから、こうなった」

最初に聞いたとき、正直、すこし引っかかった。

被災した人たちが悪いわけじゃない。

でも、言葉の奥にある意味をゆっくり考えると、少しずつわかってきた。

水が飲めること、あたりまえ。

食べ物があること、あたりまえ。

家があること、あたりまえ。

今日も生きていること、あたりまえ。

でも、あたりまえなことなんて、何ひとつない。

自然の恵みの上に、私たちは生かされている。

それを忘れたとき、大地が「思い出して」と揺れる。

それもまた、神からのメッセージだったのかもしれない。

あのお寺が伝えていたこと

倒壊した家の間で、無傷のまま立っていたお寺。

あれは「罰」じゃないと思う。

「怒り」でもない。

「すぐそばにいるよ」

「自然と共に生きることを、思い出してね」

そんな静かなメッセージだったんじゃないかと、今でも思っている。

神は見捨てない。

でも人間は、その存在をいつの間にか忘れてしまう。

便利な暮らしの中で、感謝を後回しにしてしまう。

あの光景によって、私はすべてに感謝して生きようと決めた。

2011年6月26日が、私の原点になった

3月11日から約3か月後、

勇気を出して石巻市に行って、本当によかった。

被災地での出会い、生の声、そしてあのお寺の光景。

すべてが私の中に刻まれた。

笑いヨガを17年間続けてこられたのは、

あの1日があったからかもしれない。

どんなに苦しくても、

現場で受け取ったあの温度が、私を動かし続けてきた。

浜松から13時間。それだけの価値が、あの1日にはあった。

あなたにも、勇気を出して踏み出したら変わった、という経験がありますか?

行動は、いつだって怖い。

でも動いた先にしか、本物は待っていない。

今日、ひとつだけ「あたりまえ」に感謝してみてください。

それだけで、何かが少し変わるかもしれません。

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