2011年3月11日、笑いヨガをやった日|人の最後に必要なものは「つながり」だった

人生再起・生き方

noteを読んでくださって、ありがとうございます。

あの日のことは、今も鮮明に覚えています。

浜松から石巻まで13時間かけて向かった道のり、

現地で出会ったおばあさんの言葉、

そして笑いヨガを通じて気づいた

「人間が最後に必要とするもの」について、正直に書かせてください。

14時46分、私は「やった~!いえ~い!」と叫んでいた

2011年3月11日の14時46分、

私は介護施設で笑いヨガをやっていました。

ちょうど「やった~!いえ~い!」という

締めの言葉を言い終えた瞬間、

気持ち悪い変な揺れを感じました。

職員の方が大きな声で叫びました。「地震よ!」

しばらくしてテレビをつけたら、

信じられない光景が映っていました。

死者15,900人。行方不明者2,525人。

東日本大震災でした。

その瞬間から、日本中の空気が変わりました。

笑いヨガの教室に来ていたKさんも、

この震災をきっかけに身の回りのことで精一杯になり、

教室に来られなくなりました。

あの日は、多くの人の「日常」を変えてしまった日でした。

浜松から石巻まで、13時間の道のり

震災から約3ヶ月後、私は仲間たちと浜松を出発しました。

カレーの炊き出し200人前と、

笑いヨガを届けるために、石巻市へ向かいました。

片道13時間。

現地に近づくにつれ、

車窓から見える景色が変わっていきました。

崩れた橋げた。

陥没した道路。

田んぼの真ん中にひっくり返った車。

二階が吹き飛んでなくなっている家。

ねじれたガードレール。

散乱した看板。

震災から3ヶ月が経っていましたが、

まだ手つかずの場所がたくさんありました。

正直、怖くなりました。

ここは本当に日本なのか。

ついさっきまで普通の生活があった場所なのか。

言葉が出なくなりました。

現地に着いても、気持ちが沈んだままでした。

「笑いましょう」その一言で、我に返った

カレーの炊き出しが終わり、

体育館で笑いヨガをやる時間になりました。

でも私は元気が出ませんでした。

来るまでに見てきた、あの光景が頭から離れなかったからです。

そのとき、40代くらいの背の高い男性が言いました。

「笑いましょう!笑いヨガをやりましょう!」

ハッと我に返りました。

何のためにここに来たのか。

被災者の方々に笑顔を届けるためじゃないか。

落ち込んでいる場合じゃない。

気持ちを切り替えて、15名の方と仲間たちと一緒に笑いました。

笑いヨガには「挨拶ラフター」というエクササイズがあります。

人と人が向き合い、

目を見て、笑いながらつながるエクササイズです。

孤独の中にいる人が、人の温かさとぬくもりを感じられる時間です。

被災された方々と目が合い、

笑顔が生まれたとき、グループ全体がひとつになりました。

おばあさんの「ありがとう」が教えてくれたこと

セッションが終わった後、一人のおばあさんが外をぼんやりと眺めていました。

私は声をかけて、そっと手を握りました。

おばあさんはこう言いました。

「ありがとう。

こうして手を握ってくれたり、

背中をさすってくれたりするだけで、救われるよ」

この言葉が、今も胸に残っています。

被災地に必要なものは、

お金です。

食料です。

寒い東北の冬には毛布も必要です。

それは間違いありません。

でも、それだけじゃない。

家族を亡くした方がいます。

家を流された方がいます。

全てを失った方がいます。

そういう方々が最後に求めているのは、

「あなたのそばにいる」という人の温かさでした。

手を握ること。

背中をさすること。

「大丈夫ですよ」と声をかけること。

「一緒に頑張りましょう」と笑顔を向けること。

それだけで、人は救われる。

あの日、私はそのことを全身で学びました。

孤独死が7万6000人を超える今、笑いヨガにできること

2024年、一人暮らしで自宅で亡くなった方が

年間7万6020人にのぼることが明らかになりました。

震災で気づいたことと、この数字が重なります。

人が本当に苦しいとき、

最後に必要なのはお金でも制度でもなく、

「誰かとつながっている」という感覚です。

笑いヨガは、その感覚を作ることができます。

どもりながら立ち上げた小さな教室が、

17年後も誰かの居場所になっている。

15年ぶりにKさんが戻ってきてくれた。

被災地でおばあさんが笑顔になった。

全部、つながっています。

笑い声が聞こえる場所に、孤独はない。

私はこれからも、その場所を作り続けます。

まとめ

2011年3月11日は、多くのものを変えた日でした。

でも同時に、大切なことを教えてくれた日でもありました。

人間が最後に必要とするのは、つながりです。

温かさです。

笑顔です。

あなたの周りに、一人でいる人はいませんか。

ぼんやりと外を眺めている人はいませんか。

その人に、声をかけてみてください。

手を握ってみてください。それだけで、誰かの人生が変わるかもしれません。

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