パート1では、私の吃音の体験を正直にお伝えしました。
難発・連発・伸発——3つのどもりを抱えながら、
17年間笑いヨガ講師として人前に立ち続けた話を。

パート1をまだ読んでいない方は、
先にそちらを読んでいただけると、この記事がより深く届きます。
👉人前で話すのが怖い人へ|吃音を抱えた私が17年間話し続けられた理由 パート1
今回は実践編です。「うまく話せるようになる方法」ではありません。
**「怖くても、動ける自分になる3つの練習法」**をお伝えします。
なぜ「うまく話そう」とすると、もっと怖くなるのか

人前で話すのが怖い人ほど、「うまく話さなければ」と思います。
でもこれが、怖さを倍増させる原因です。
心理学に「自己注目」という概念があります。
自分の話し方・声・表情に意識が向くほど、
本来使えるはずの思考力が「監視」に使われてしまう。
結果として、言葉が出にくくなる。頭が真っ白になる。
私がどもりの発声練習を公園で続けた時、
一人では上手く話せました。
でも人前に出た瞬間に詰まったのは、
この「自己注目」が一気に高まったからです。
うまく話そうとすればするほど、
自分の内側に意識が向く。
内側に向くほど、怖さが増す。
解決策は逆です。
意識を、外に向ける。
怖くても動ける自分になる3つの練習法

練習法① 話す前に「先に打ち明ける」
人前に出る前、こう言ってみてください。
「どもることがあるかもしれませんが、笑っていいですよ。」
最初は勇気がいります。
でも——先に打ち明けた瞬間、場の空気がふっと和らぎます。
聞いている側も「この人は正直だ」と感じ、
むしろ好意的になります。
私自身、17年間でこの方法が一番効果がありました。
どもった時に「あ、今日はひどいですね」と自分で笑える。
笑いヨガの笑いでその場を包む。
隠し続けるより、ずっと楽で、ずっと人の心に届きました。
打ち明けることは、弱さではありません。
正直さは、最強のコミュニケーションです。
練習法② 「目の前の一人」だけを見る
人前で話す時、「うまく伝えよう」ではなく
「目の前のあの人の顔を見よう」と決めてみてください。
会場全体を見ようとすると、怖くなります。
でも——一人の顔だけを見ると、不思議と落ち着きます。
その人がうなずいてくれたら、それだけで十分です。
私が笑いヨガの講座で人前に立つ前、
心の中でいつもこう言っていました。
「私は目の前の人に、喜びと笑顔を届ける。」内側ではなく、
外へ。自分ではなく、相手へ。
この切り替えが、どもりより大きな力になりました。
一人に届けば、その一人がまた次の誰かに届けてくれます。
最初から全員に届けようとしなくていい。
練習法③ 話した後に「今日も話した」と言う
話し終わった後——
どもっても、詰まっても、思い通りにいかなくても——
こう声に出してみてください。「今日も、話した。」
完璧に話せた日だけを認めていると、
永遠に自分を認められません。
どもりながらも立った。
緊張しながらも声を出した。
それだけで、十分です。
脳は、言葉の後半を強く記憶します。
「また失敗した」で終わるか「今日も話した」で終わるか——
それだけで、次に話す時の怖さがまったく変わります。
私は17年間、この積み重ねで今日まで来ました。
大きな変化は一度も来ませんでした。
小さな「今日も話した」が、積み重なっただけです。
あがり症・緊張に効く、話す前の3分間習慣

話す前の3分間にやることを、
ひとつだけ決めておくと、緊張が和らぎます。
私がやっていること——それは
「心の中で、届ける相手の顔を思い浮かべること」です。
会場にいる誰か一人の顔を想像して、「この人に届ける」と決める。
それだけで、内側への自己注目が外へと切り替わります。
他にも効果があると感じた習慣をいくつかお伝えします。
話す前に、ゆっくり息を吐く。
吸うより吐くことを意識すると、副交感神経が働き、体の緊張がほぐれます。
手のひらを強く握って、パッと開く。
これを3回繰り返すだけで、体の硬直が和らぎます。
そして——笑う。作り笑いでいい。
笑いヨガで17年間実感してきたことですが、
口角を上げるだけで、脳は「安全だ」と判断し始めます。
まとめ|うまく話せなくていい
人前で話すのが怖いのは、あなたが弱いからではありません。
真剣で、誠実で、相手のことを大切に思っているからこそ生まれる緊張です。
今日から試してほしい3つの練習をもう一度まとめます。
① 話す前に「先に打ち明ける」
② 「目の前の一人」だけを見る
③ 話した後に「今日も話した」と言う
どれか一つでいい。
今日から始めてみてください。
うまく話せなくていい。
どもっていても、声が震えていても——
あなたの言葉は、ちゃんと届きます。
17年間、どもりながら話し続けてきた私が、それを証明しています。
怖さは消えなくていい。
怖さより大切なものを見つけた時——人は、動けます。


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