「また変に思われたかな」
「笑われていないだろうか」
「なんであんなことを言ってしまったんだろう」
夜、布団の中で一人、そんな言葉がぐるぐると回る。
あなたにも、そんな夜がありますか?
私にはあります。今も、あります。
どもりがある。
声が高い。
話すたびに、誰かの視線が刺さるように感じた。
小学校の時、人前で話した瞬間に突然どもってしまい、
顔が真っ赤になった。その時、先生にこう言われました。
「お前は人前に立てる人間じゃないな」
その言葉が、長い間ずっと、私の中に居座り続けました。
でも今、私は笑いヨガ講師として17年間、
人前に立ち続けています。
どうやって変わったのか。
何が支えてくれたのか。
この記事では、他人の目が気になる原因と、
私が実践してきた
「気にしない練習法」を、正直にお伝えします。

なぜ、他人の目が気になるのか
まず、大切なことをお伝えします。
他人の目が気になるのは、
あなたが弱いからではありません。
これは、人間の脳に刻まれた本能です。
人類はもともと、集団で生きてきました。
群れから外れることは、命の危険を意味していた時代がありました。
だから脳は今も、「周りにどう思われているか」を常に監視し続けています。
他人の目が気になるのは——
あなたが繊細で、誠実で、人とのつながりを大切にしているからです。

おかしくない。
異常じゃない。
ただ——その本能が、現代では必要以上に
働きすぎてしまうことがある。
それが問題なのです。
他人の目が気になる3つの原因
原因① 過去のトラウマが頭に焼きついている
一度笑われた。
一度傷ついた言葉を言われた。
たったその一度が、脳に深く刻まれます。
私の場合、小学校の時に先生から言われた
「お前は人前に立てる人間じゃない」という言葉でした。
その後、自分の名前を人前で言うたびに、
あの瞬間がよみがえってきた。顔が赤くなる。
声が震える。
またどもる。
その繰り返しでした。
脳は危険から身を守るために、
嫌な記憶を強く残す性質があります。
だから——過去の失敗を何度も思い出してしまうのは、
あなたのせいじゃない。脳の仕組みがそうなっているのです。
原因② 「どう見られているか」を考えすぎている
心理学に「スポットライト効果」という言葉があります。自分がスポットライトを浴びているように感じるけれど、実際には周りはそれほど気にしていない。
私がどもりながら話した時、自分では「絶対に引かれた」と思っていました。でも後で聞くと、相手はほとんど気にしていなかった。そういうことが、何度もありました。
人はあなたが思っているほど、あなたのことを見ていません。
原因③ 自分への評価が低い
「どうせ自分はダメだ」という気持ちが根底にあると、
人の目が余計に怖くなります。
自己評価が低いほど、
他人の評価に依存しやすくなる。
鬱を経験した私には、この感覚が痛いほどわかります。
自分が嫌いだった頃——誰かの視線ひとつで、
一日が台無しになることがありました。
気にしない練習法|私が17年間実践してきた3つのこと
「気にしない」は、気合いでできるものではありません。
練習が必要です。
そして練習は、続けるほど効果が出ます。
練習法① もう一人の自分を呼び出す

人前に立つ時、私はもう一人の自分を呼び出す練習をしてきました。
どもっても大丈夫な自分。
人の目を気にしない自分。
その自分が前に出てきてくれる感覚を、
少しずつ育てていきました。
最初はフリでいい。
演じるだけでいい。
笑いヨガもそれと同じです。
楽しくなくても笑う形を作る。
感情はあとからついてくる。
もう一人の自分も、続けるうちに本物になっていきます。
練習法②「今、ここ」に意識を戻す
他人の目が気になる時、
意識は「過去(あの時どう思われたか)」か
「未来(これからどう思われるか)」に飛んでいます。
そこで——深呼吸をしながら、
「今、ここ」に意識を戻す練習をします。
鼻からゆっくり吸って、口からゆっくり吐く。
その時に「今、私はここにいる」と心の中でつぶやく。
笑いヨガの呼吸法は、まさにこの「今、ここ」に戻る練習です。
笑いながら体を動かしている瞬間——人の目を気にする余裕がなくなります。
それが、私にとって最初の「解放」でした。
練習法③「見られている自分」から「伝えたい自分」へ
人目が気になる時、意識は「外」に向いています。
「あの人は私をどう見ているか」。
これを意識的に「内」に向け直します。
「私は今、何を伝えたいか」。
NHKの生番組に出演した時、
ディレクターにこう言われました。
「カメラの向こうに静岡県民300万人以上が見ています」。
正直、マジで緊張しました。
でもその瞬間、私は思いました。
「笑いヨガで救われた人がいる。それを伝えよう」。
意識が「見られている自分」から
「伝えたい自分」に変わった瞬間——体が動き始めました。
やればできる。
それを、自分の体で証明できた日でした。
それでも気になる日は、あっていい
正直に言います。
57歳になった今も、人の目が気になることはあります。
どもりながら話した後、
「うまく伝わったかな」と思うことがある。
新しい場所に行く前、「どう思われるかな」と不安になることがある。
でも——それでいいと思っています。
気にならなくなることがゴールじゃない。
気になっても、それでも動ける自分になること。
それが本当のゴールです。
人の目を気にする感性は、あなたの優しさの裏返しです。
それを消す必要はない。
ただ——その感性と、上手に付き合っていけばいい。
まとめ|他人の目が気になるあなたへ
他人の目が気になるのは、
あなたが弱いからではありません。
小学校の時、先生に「お前は人前に立てる人間じゃない」
と言われた私が、17年間人前に立ち続けてきました。
どもりながら、声を出しながら、
時に緊張しながら——それでも前に進んできた。
気になっても、動ける。
それだけで十分です。
あなたの中に、もう一人の強い自分が必ずいます。
その自分を、少しずつ表に出してあげてください。
どん底を経験したからこそ、
同じ場所で苦しんでいる人に届く言葉がある。
それを信じて、今日もここに書いています。


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