「笑えるわけないじゃん!」
6畳の部屋で、一人で叫びました。
おかしい。無理だ。笑える気分じゃない。
DVDを投げ出して、また布団をかぶりました。
2009年。これが、私と笑いヨガの最初の出会いでした。
でもこの日から、私の人生は少しずつ変わり始めました。
鬱のどん底で見つけた、一行の言葉
仕事を辞めて収入ゼロ。仲間も離れ、孤独になり、鬱になりました。
毎朝、布団から出られない。生きているのが嫌だ。
早くあの世に行きたい。そんな言葉が頭の中をぐるぐると回っていました。
そんなどん底の日々に、偶然、一つの記事が目に留まりました。
「ラフター(笑い)ヨガ」
最初は意味がわかりませんでした。鬱と笑い。正反対すぎて、頭が理解を拒否しました。
でも——記事の中に、こんな一行がありました。
「慢性的な鬱にも効果的」
藁をも掴む思いで、記事を書いた方に連絡しました。
すぐに返信が来ました。
「大丈夫ですよ。DVDを送ります。それを見て練習してください」
送られてきたのは、みのもんたさんの「おもいっきりいいテレビ」で日本初放送された、
笑いヨガのDVDでした。
「笑えるわけないじゃん!」6畳の部屋での格闘

DVDを再生しました。
「吸って、吸って——笑いましょう!」
笑えませんでした。
何度やっても、笑えませんでした。
笑える気分じゃない。おかしい。
こんなので鬱が治るわけない。無理だ。
そう思って、またDVDを止めて布団をかぶって寝ました。
1日が過ぎました。また布団の中。また天井を見つめる日々。
でも——1週間後、ふと気づいたことがありました。
声だ。
鬱になってから、私はほとんど声を出していませんでした。
いつも怠い。生きているのが嫌だ。早くあの世に行きたい。
マイナスの言葉ばかりが頭の中を流れていて、
プラスの言葉など一度も言ったことがなかった。
まず、でかい声を出すことだ。
もう一度DVDを取り出しました。
「吸って、吸って——」
吐き出す瞬間に、思い切り叫びました。
「おおおお〜〜!!」
近所迷惑になっても構いませんでした。これをやりたかったのです。
そしたら——気持ちが、ほんの少しだけ軽くなりました。
また繰り返しました。また叫びました。何度も何度も。
そしたら背中から、重い何かが外れた気がしました。
最後のエクササイズ。「吸って、吸って——膝を叩いて笑いましょう!」
6畳の部屋の中で、一人で膝を叩いて笑っていました。
ここでいける。笑いだ。
そんな確信が生まれた瞬間でした。
大阪へ。でも、また一人ぼっちだった
笑いヨガリーダーの資格を取るために、大阪に行きました。2009年1月のことです。
会場には全国から12名が集まっていました。
皆さん笑う気満々。キラキラした目をしていました。
私だけが、まだ病んでいました。
午前中の笑いヨガデモンストレーション。
みんなが大笑いしている中、私だけがどこか馴染めない。合わない。なんか違う。

午前中で帰ろう。
そう思いました。
でも——ランチの時間になりました。
一人でぽつんと座っていた私に、一人の女性が声をかけてくれました。
人生が変わった、一つの言葉
「楽しいから笑うんじゃないのよ」
女性はそう言いました。
「笑うから楽しいの」
一瞬、思考が止まりました。
逆じゃん。どういうこと?
でもその瞬間、何かがストンと落ちてきました。
今まで私は、楽しくなければ笑えない。
元気にならなければ声が出ない。
鬱が治らなければ前に進めない。そう思っていました。
全部、逆だったのです。
笑うから楽しくなる。
声を出すから元気になる。
前に進むから鬱が治る。
今使っている言葉、今持っているマイナス思考、全部逆にすればいい。
「笑うから楽しい。笑うから楽しい」
帰り道、ずっと唱え続けました。
ぶつぶつと。一人で。でも確信を持って。
6畳の部屋から、静岡県初のリーダーへ
気持ちが切り替わりました。
午後からの講座は、全力で参加しました。
笑いました。声を出しました。体を動かしました。
2日間の講座が終わりました。
2009年1月。私は静岡県初の笑いヨガリーダーになりました。
全国でまだ70名しかいない資格でした。
あの6畳の部屋で「笑えるわけないじゃん!」と叫んでいた私が、です。
これも運命のいたずらだったかもしれません。
でも今は思います。あのどん底があったから、ここまで来られたと。
まとめ|笑いが教えてくれた3つのこと
鬱のどん底で笑いヨガと出会い、学んだことが3つあります。
1つ目。まず声を出すことが、最初の一歩。
笑えなくてもいい。気分がよくなくていい。
まず「おおおお〜〜!!」と叫ぶだけでいい。
体が先に動けば、心があとからついてくる。
2つ目。楽しいから笑うんじゃない。笑うから楽しい。
感情が先じゃなくていい。
順番を逆にするだけで、人生は変わり始める。
3つ目。どん底は、終わりじゃない。始まりだ。
あの6畳の部屋が、すべての始まりでした。
あなたが今いるどん底も、きっと始まりです。
笑いは、感情ではありません。体の動きです。
今すぐ、声を出してみてください。「おおおお〜〜!!」と。
それだけでいいんです。


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